平成27年2月21日

 
日本麻の保護と再興のための一般向け資料:簡易版ver2.02

 麻について学ぼうプロジェクト実行委員会

事務局 


1.麻の価値(ここで述べる麻とは、植物学上のアサ:アサ科アサ属の草本をいいます。)

 麻は、皮は繊維、実は食料、茎は、建材や炭、バイオマス燃料として活用できる貴重な循環型の資源です。栽培は容易で環境負荷の低い地球にやさしい作物と言われています。わが国においては、戦前までは濫用する人もなく、有用かつ神聖な農作物として、全国で安全に栽培されていました。


2.大麻取締法

 戦後、間もなく麻は、マリファナなどとして濫用される植物という認識が広まり、世界中で規制されるようになりました。わが国においても1948年に定められた「大麻取締法」により、栽培が制限され、免許がなければ栽培できない作物となりました。1970年代にはヒッピームーブメントなどの影響で麻の濫用が社会問題となり、締め付けは次第に厳しさを増し、栽培者は急激に減少。今では、一般の栽培者数は全国で40名ほどに減り、麻栽培と遺伝資源としての日本の麻の継承は危機的な状況を迎えています。


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3.日本の麻は、もともとマリファナには不向きで安全

 1960年代、濫用の元となるのは、THCと呼ばれる物質であることが突き止められ、THCの含有率が低い品種の麻なら無害と理解できるようになりました。わが国在来の麻は概ね、またはすべてTHC含有率が低く無害または害は少ないと言われています。わが県の麻も毎年、当局の検査で無害が確かめられています。しかし、現在の法は、安全な麻も危険な麻も区別されず、すべて危険なものとして扱うように運用されています。しかも、免許交付の条件が「伝統文化の継承などに、どうしても必要な場合に限る」などと管轄部署である厚労省麻薬対策課が指導しているため、一般の産業として麻を活用する門は固く閉ざされています。

ただし、高THCの品種と交雑すれば、有害な麻へと変化しますので品種の管理は必須であることも忘れてはいけません。


4.他先進国より20年以上遅れる日本の対応

 世界では、低THCの品種なら濫用の恐れはなく安全として、各産業に活用するようになっています。

欧州では、1990年代に循環型の資源として麻の見直しが広がり、1993年にイギリス、1994年にオランダ、1996年にドイツとオーストリアにおいてTHCが0.3%未満の麻の品種を「産業用大麻」として栽培を奨励するようになりました。カナダでは、1998年に「産業用大麻規則」設けて、その葉と花穂のTHCが0.3%を超えないものを産業用大麻として栽培を進めています。

中国では産業競争力強化などを目的に、2007年「漢麻産業投資控股有限公司」が設立され、「中華人民共和国 推奨国家標準」という規準にてTHC0.3%以下を「工業用大麻低毒大麻品種」、THC0.1%以下を「無毒大麻品種」と定め本格的な産業化に取り組んでいます。参考:北海道ヘンプネット http://hokkaido-hemp.net/foreign.html


5.これから

わが国も早急に、安全基準や品種管理体制を整え、麻栽培を正常に行い各産業に活用すべきと考えています。現在、栃木県鹿沼地方では、こうした管理体制ができています。鹿沼地方では、1982年に現体制を確立。以来、濫用の問題は一度も起こっていないということは知ってほしいと思います。