令和元年11月23日(祝)
どげんかせんといかん日本の慢性痛治療 ~その痛みをあきらめないために相互に連携を~
内容報告


《主催者挨拶》その痛みをあきらめないために相互に連携を

難治性疼痛患者支援協会 代表理事 若園和朗

 

疼痛ゼロの日シンポジウム2019 にようこそお越しくださいました。

 

■感謝

本日は、九州各県はもちろん北海道や新潟、関東など遠方からもお越しいただき誠にありがとうございます。そして、わが国の痛みに対する医療をより良きものとしたいとの高い志をお持ちのシンポジストの先生方と共にこのシンポジウムを作り上げることできること大変幸せに思っております。また、この会は寄付、クラウドファンディング、広告協賛、参加者募集などについてたくさんの皆様のお力添えにより成立しております。そうした皆さまに感謝を申し上げたいと思います。

 

■慢性痛と急性痛

さて、このシンポジウムは遅れているわが国の慢性痛医療をよりよいものにすることを目的としています。

痛みは、本来、体すなわち命を守るための大切な仕組みです。また、一方で人を苦しめる恐ろしいものでもあります。これまで、痛みはけがや病気を知らせる症状であり、けがや病気がひどければそれに比例して痛みも強いと信じられてきたように思います。

しかし、新しい痛みの考え方は、痛みは単純なものではなく、極めて複雑で悪循環を起こしやすく、しばしば病気やけがが治った後でも痛みだけが残ったり、もともとのけがや病気はそれほどでないのに激しい痛みに苦しめられたりするということがあると理解されるようになってきました。そうした治りにくい長引く痛みは慢性の痛み・・慢性疼痛、慢性痛など・・と呼ばれ、警告信号として正常な痛みである急性の痛み、急性痛と区別して考えられるようになってきました。

「悪循環があるなら良い循環もあるはず」とは、本日の講師の一人新里美帆さんの言葉ですが、悪循環を断ち、良い循環に導くためにはどうしたらよいのでしょう?慢性痛は脳神経系の可塑的変化を伴って成立する疾患との見方があります。ならば、痛みを感じにくい方向に脳や神経系を再教育あるいは再構築すればよいのかもしれません。そして慢性痛の治療は、全人的なものであるべきとも言われます。

今回のシンポジウムは、そうした新しい考え方に基づく痛みの治療体制を構築するための一歩であると考えています。

 

WHO国際疾病分類

WHOの国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)が公表されています。その中で、これまで、それぞれの疾病の症状でしかなかった慢性痛は、独立した病気として取り上げられています。また、これまで100年間の間、西洋医学のみを規定してきた国際疾病分類に漢方医学も入るようになっていると聞いています。まさに、今日のこの会の趣旨にそった医療の変革が世界的に起こっていると言えそうです。

その痛みをあきらめないために相互に連携することが可能となるよう皆様のご理解とご協力よろしくお願いします。

 
《他の講演などへのリンク》
主催者挨拶「その痛みをあきらめないために相互に連携を」
難治性疼痛患者支援協会ぐっどばいペイン代表理事  若園 和朗


講演① 「患者だからできること~慢性痛マネジメントの為のリハビリ生活とヨーガ~」
YOGINI ヨガと子供未来教室代表  新里 美帆


講演② 「暮らしの中の東洋医学 ~こころと体を調え、痛みを和らげる鍼灸~」
真央クリニック附属鍼灸室室長、長湯鍼灸院院長  成田 響太


講演③ 「慢性痛に対する遠絡療法の可能性」
国際医療福祉大学副学長、九州地区生涯教育センター長 外 須美夫


講演④ 「痛みと筋膜」
トリガーポイント研究所所長  佐藤 恒士

講演⑤ 「痛みに漢方治療を!」
平田ペインクリニック院長  平田 道彦