激痛のため日常生活もままならないのに、治療さえしてもらえない患者たちがいます。それがたとえ、命と引き換えにしてもその痛みからの解放を望むほどの激しさだったとしても。
なぜなら、脊髄損傷や脳卒中後の神経障害性疼痛、CRPS、線維筋痛症など難治性疼痛を主訴とする病態は、一部の専門医を除いて知られておらず、わが国の医療体制は、その痛みを治療する仕組みを整えていないからです。
従来痛みは、身体の異常や危険を知らせる警告信号と考えられ、その痛みの原因である異常や危機を取り除くことが重視されてきました。そのため、痛みの緩和はあまり熱心に行われてきませんでした。また、警告信号とは考えられない痛みを訴える患者は、心の問題、精神の病気、大げさ、あるいは嘘と捉えられてしまい、まともに取合ってもらえないことが普通でした。
しかし、医学の進歩により、神経が傷つくことなどが原因で、痛みを感じる仕組み自体が変化し、そのため激しい痛みが発生するという病態があることが明らかになってきました。悲しいことにその病態には、いわゆる痛み止めは効かず、決め手となる治療法は未だみつかっていません。
ですが、若干でも痛みを和らげたり、適切に患者を勇気付けたりして患者の生活の質を上げる手立てはあるのです。
従来痛みは、身体の異常や危険を知らせる警告信号と考えられ、その痛みの原因である異常や危機を取り除くことが重視されてきました。そのため、痛みの緩和はあまり熱心に行われてきませんでした。また、警告信号とは考えられない痛みを訴える患者は、心の問題、精神の病気、大げさ、あるいは嘘と捉えられてしまい、まともに取合ってもらえないことが普通でした。
しかし、医学の進歩により、神経が傷つくことなどが原因で、痛みを感じる仕組み自体が変化し、そのため激しい痛みが発生するという病態があることが明らかになってきました。悲しいことにその病態には、いわゆる痛み止めは効かず、決め手となる治療法は未だみつかっていません。
ですが、若干でも痛みを和らげたり、適切に患者を勇気付けたりして患者の生活の質を上げる手立てはあるのです。
抗うつ薬や抗てんかん薬などの一部には、この痛みを和らげる効果があるとされるものがいくつもあります。
また 近年、大麻の薬効成分である、カンナビノイドはこれらの痛みに効果があると期待されるようになってきて、諸外国では使われ始めています。
各科が連携して、痛みの治療に当たる「集学的痛みセンター」という仕組みが、これらの痛みの緩和や患者の生活の質を上げることに効果があるとされています。
ですが、痛みの緩和に役立つとされる抗うつ薬や抗てんかん薬のそのほとんどが、痛みを止める用途では、健康保険の適用になっていません。
さらに、カンナビノイドについては、わが国は大麻取締法で、大麻から作られる薬を医薬品として使うことを例外なく禁じています。世界の流れからすると、薬として使えるかも知れないものを一切禁止するとはかなりヘンなことですが、このことを問題とする人はほとんどいません。
そして「集学的痛みセンター」ですが、わが国ではこの考え方で治療を受けられる施設はほんの僅かです。
と、八方ふさがりのような情けない状況です。さて、みなさんはどう思われますか?
【こちらもご覧下さい】 http://www006.upp.so-net.ne.jp/wakasama/
脊髄損傷後の難治性疼痛について→ http://www006.upp.so-net.ne.jp/wakasama/itami/
脊髄損傷後の難治性疼痛について→ http://www006.upp.so-net.ne.jp/wakasama/itami/