2013年01月

【詐病・・・?】
 ●痛みとは?何でしょう?
  痛みは、その人だけの意識の中身であり、他人からは決して感じることができません。患者さんが痛いと言えば痛い、という認識が大事です。
ただ難しいのは、うその痛みや、精神病的な痛みもまぎれていることです。
 
・・・以上、「悪魔の病気:慢性痛」
http://senjukaihomepage.web.fc2.com/pain1.html 
                                より引用させていただきました。・・・
 
 私達のような患者会活動の中に「詐病」の患者さんが紛れ込む心配はほとんどありません。でも、お医者様からすると「詐病」の患者さんと本物を見分けるのは難しいかもしれません。本物の患者さんからすると、詐病と言われたり疑われのは、医療を受けられないこと、人格の否定などにつながります。従って、痛みへの対処だけでもつらい患者さんを破滅的な状況に追い込むことになります・・・どうすればいいのでしょう?

 
イメージ 1
※1月19日新幹線のぞみ100号から見た富士山
 
 
 一般の皆さんの感覚では、痛くもないのに痛いといったり、大げさにいったりする患者の存在が問題と思うのかもしれません。
 でも、私達の立場からすると、疼痛患者が痛みを隠すことのほうが問題と感じます。レントゲン、MRI、血液検査などでも異常の見つからない患者の多くは、理由もなく痛い痛い・・・と言い続けるヘンな人と思われるのを避けたり、周りが不快にならないように気を使ったりするため痛みを隠すようになります。
 そのことを世間や周りが気づいていない・・・それが、慢性疼痛対策を遅らせている原因のひとつになっていると思います。
 私の家内が痛みを発症したのは、10年前。
 症状がお医者様に理解してもらえず、痛みに対する医療をろくに受けられないまま1年半放置されました。あのころは、本当に辛かった。
 
http://www006.upp.so-net.ne.jp/wakasama/jiritu/jiritu7.htm
 わが国の痛みに対する医療は、諸先進国に比べ20年以上遅れているとか・・・
 このような状況が改善されるよう更に働きかけを強めたいと思います。
 同じような問題意識をお持ちの皆様、お便りお待ちしています。
 他人の痛みを思いやる仕組みが構築され、
 誰もがより生きやすい社会となりますように。

 

【このブログは、以下を参照して書かせていただきました】
「悪魔の病気:慢性痛」
 http://senjukaihomepage.web.fc2.com/pain1.html 
「バイクの転倒による同じ症状の人を2人診た」
 http://junk2004.exblog.jp/19874593/
※そのほか、自身のfacebook内の記事を引用したり参照したりしました。
 
【関連リンク】

痛み医療に対する国家的取り組みを

 

【疼痛患者さんのうつ病を防ぐ】
 6か月以上続く痛みを我慢すると、35~50%の人がうつ病にかかる、という報告もあるそうです。
 脊髄損傷後疼痛、脳卒中後疼痛、CRPS、線維筋痛症など難治性疼痛に対する決め手となる治療法はありません。ですが、患者さんのうつ病を防ぐことはできるかもしれません。それは、症状に対する共感的な理解。家族、職場、医療者あるいは社会全体が、患者さんの痛みを理解し支えればうつ病は防げるのではないでしょうか?
 他人の痛みを思いやり、支え合える社会となりますように。

富永 喜代先生の以下のブログを参考にさせていただきました】

【お医者様が敵と思える時】

 お医者様は、患者にとって「味方」のはずですが「患者の敵」と感じてしまう時が、しばしばあります。
 無用な不安を取り除き、適切な励ましや、助言を受けられれば、患者は安心し、前向きに病気と向き合うことができます。
 しかし、不安をあおられ、的外れな助言や励ましを受けると、患者の心は萎え、生活の質は落ち、病気に立ち向かう気力が失せてしまいます。・・・お医者様を「敵」と感じるのはそんな時・・・

 痛みが理解され、研究が進み、痛みを持った患者さんの痛みが癒されますように。
痛みを持っていても、生きやすい社会となりますように。

・・・写真は、今朝の我が家のデッキの温度計。-3℃。今日は、寒の入りです。
 
 
 この文章は、お医者様を誹謗する目的で書いたのではありません。私の知っている限り、お医者様は皆、患者のことを思い、自分の使命を熱心に全うしようとする方々ばかりです。お医者様にしてみれば、まったくの善意、患者のことを思っての対応なのに、そうはならないことを指摘したかったのです。
 痛みに対する医療の遅れなどの問題を社会が共有し、この問題について国家として解決に取り組んでほしいと思います。私達は、「慢性の痛みに関する検討会」からの提言を支持しています。
 


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