【ねがい・・】
私の住む町は、全国でも珍しい、公に大麻栽培が認められている地域です。この大麻(麻)は、有害物質であるTHCの含有率が低く「無害」と毎年県当局の検査により確かめられ、これまで問題が起こったことはありませんでした。
しかし、平成23年、大麻の葉の盗難事件が発覚し、そのため当局より栽培禁止が命じられました。
私たちは、該当大麻の無害性を主な根拠に、栽培再開の活動をし、その甲斐あって翌年より栽培再開が許されました。
この活動を通して、日本在来の大麻は無害にも関わらず、厳しい締め付けなどのため絶滅の危機に瀕していること、海外では、有害無害を区別し、無害な大麻なら積極的に産業に生かそうとしていることを知りました。
現在、わが国の国民は大麻に対して、薬物乱用の悪いイメージしか持っておらず、また国としての体制もそのようになっており、それは、わが国の国益を著しく損なっています。
この状況を一刻も早く変えたいと、私は願って活動を続けています。

※この写真は、大麻博物館館長 高安淳一氏よりお借りしています。
【無害な品種の大麻を農作物に】
大麻には、有害な品種と無害な品種がありますが、日本では、そのことが、なぜか知られておりません。
大麻の有害成分はTHCという物質であり、THCの少ない品種なら無害で濫用されることはないということが分かったのは1960年代です。
ヨーロッパなど多くの国では、そうした知見に基づき1990年代頃から、THCの少ない大麻は「産業用大麻」などと呼び、栽培を進めています。
わが国には、大麻を利用する豊かな伝統技術や風習があります。優秀な品種も豊富だったはず。しかし、一部の人がそれを引き継ぐ努力を続けていますが、その継承は困難を極めています。
現在、わが国は、大麻は厚労省の麻薬対策課が管轄し、乱用薬物という視点でしか管理されておらず、資源保護や産業利用、伝統文化継承の視点は欠けた状態です。
大麻の管理を厚労省単独でなく、農林水産省と厚労省の共同管轄とすることが必要です。
