令和2年7月25日 野田聖子先生の事務所を岐阜県議会議員の伊藤秀光先生とともに訪問し、日本の麻の保護のための要望書を提出しました。内容は以下の通り。
日本の麻(大麻)の伝統保護ならびに有効活用に関するするお願い
大麻は、その葉や花穂に含まれる向精神物質THCの働きにより乱用が心配される植物です。一方で、日本の伝統文化を支えるとともに循環型の資源としても有望な作物でもあります。また、わが国在来の大麻は、遺伝的にTHCの含有率が低く、乱用の心配がない品種ともいわれています。
戦後の混乱期に制定された「大麻取締法」は、本来その乱用を防ぎつつ当時国民にとって必要不可欠な作物であった大麻の栽培を守るための法律だったはずです。しかし、現在は乱用防止の側面だけが強調され、正当な目的の栽培者まで数々の制約を受け、栽培の継続は困難を極めています。また、わが国においては、歴史的に大麻の葉や花穂を乱用する習慣などは見られず、日本の大麻文化は乱用とは何の関係もありません。しかし日本の大麻の伝統と乱用を敢えて混同させ、大麻の乱用を勧めようとする残念な人々が存在し、一般の人々が持つ日本の大麻のイメージを極めて悪いものにしています。
このような困難な状況ではありますが、伝統文化を支え循環型の資源としても有望な一般作物としての日本の大麻とその栽培者並びに加工技術を守るため、以下の要望をいたします。
有害成分の正体であるTHCの含有率に基づいた基準を定め、低THCの大麻を農作物として保護するとともに、保健衛生上の害をもたらさないと判断される新規栽培免許取得希望者には、免許を付与されることが可能となるような方向で、制度の転換をお願いします。
現在厚生労働省の単独管轄のように扱われている「大麻取締法」を、制定当時と同じように実質的に農林水産省との共同管轄となるように働きかけをお願いします。
正当な目的をもった栽培者やその継承者、そうした方々の賢明な意見を尊重しつつ、有毒大麻乱用の危険性の啓蒙など乱用防止の対策をなお一層進めてください。
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